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BUSINESS事業紹介

油圧ショベル製造における
ほぼすべての部位の鋼板切板加工を受注

神戸シヤーリング株式会社は、兵庫県加古郡に本社と工場を構え、会社設立以来、約70年に渡って油圧ショベルの製造における鋼板切板加工を請け負っています。我が社の加工製品は、油圧ショベルの足回りから腕部(ブーム)まで、ほぼすべての部位に使用されており、完成した油圧ショベルは日本国内はもちろん、全世界で活躍しています。

社名にもなっている「シヤーリング」は、英語で「せん断する」という意味。我が社が「神戸シヤーリング株式会社」に改組した昭和30年前後は、鋼板切断は主に「シヤーリングマシン」と呼ばれる機械が使われていたため、我が社と同様に「シヤーリング」をつけた社名が多くありました。

その後、ガス・プラズマ・レーザーなどの切断機も導入して様々な部品を製造するようになりました。昭和から平成に変わる頃、大手建設機械メーカーが鋼板切板加工を一括外注するにあたり、それらを我が社が受注したことをきっかけに、油圧ショベルの鋼板切板加工に特化することに。それ以降、日進月歩で進化する機械を積極的に取り入れ、お客様の要望に応えようと尽力する中で、大手油圧ショベルメーカー様とそのサプライヤーを主な取引先にすることができました。

先述したように我が社が製造している加工製品は油圧ショベルのあらゆる部品ですが、プラモデルの部品をイメージしてもらえればわかりやすいと思います。部品が組み立てられて完成した油圧ショベルは欧米を中心に輸出され、インフラ整備の現場で利用されています。

加工の工程は、一次加工の「溶断」と二次加工の「開先」「ドリル」「プレス」、そして「仕上げ加工」に大きく分けられますが、事業内容としてそれぞれの工程についてご説明します。

1 溶断加工

大きな一枚の鋼板から図面通りに部品を切り出すことを「鋼板切板加工」といいます。油圧ショベルの部位によって、使用する鋼板の厚さが変化するため、我が社ではガス、プラズマ、レーザー、ファイバーレーザーなどの切断機を使い分けて溶断しています(下記参照)。また、それぞれの切断機は自動制御で操作が可能になっており、作業効率と安全性を高めています。

●ガス切断機

頑丈さが求められるエンジンルームをはじめ、機体の重心となる部位は厚いもので60mmもの鋼板になります。その厚い鋼板を高温加熱で酸化と溶融を促して切断します。

●プラズマ切断機

厚さ30mmまでの鋼板を、電極から発せられるプラズマアークを利用して起こした気流で溶断する機械。作業スピードに優れています。

●プラズマ切断機(ルートツイスター)

厚さ25mmまでの鋼板を切断可能。切断方法は上記プラズマ切断機と同様だが、開先切断(開先角度±45度)も同時に行える為、作業効率アップに繋がっている。

●ファイバーレーザー切断機

厚さ25mmまでのデリケートな鋼板を、レーザー切断機より精密な切断が必要になった際に使用。

2 開先加工

開先(かいさき)とは、部品を溶接する前に溶接継手に設けるV字状の溝のことをいいます。つまり、鋼板同士を溶接する際の溶けた溶金が流れ込んで固まり、溶接部分の強度を高めるためのスペースを作るための加工です。我が社では、部品の形状に合わせて、機械加工による開先とロボットによるガス開先を使い分けています。

 

3 ドリル加工

溶断や開先加工後、ネジ穴など必要に応じた穴や溝を開ける二次加工です。我が社では図面通りに自動制御で加工するNCドリルなどを使用しています。

4 プレス加工

二次加工の曲げ加工では、鋼板にカーブや角度をつけます。
専用金型で部材を挟み圧力をかけて加工するプレス加工と、ローラーを回転させることにより、鋼材をRに曲げるベンディングロールがあります。

 

5 仕上げ加工

二次加工後、納品前に部品の研磨などをおこなう最終工程です。

我が社では、受注から納品まで最適なスケジュール管理ができるよう、取引先と製造現場の折衝役としての部署を本社に設け、かつ本社と工場を隣接させることによって在庫管理・工程管理を徹底しています。
本社と工場が隣接していることで、互いにコミュニケーションがとりやすくなり、取引先のニーズを先回りした提案や現場の生産能力を見極めながらの工程管理が可能となると同時に、従業員が作業に専念、集中できる環境をつくっています。

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